ゼレンスキー大統領と利他の心
ゼレンスキー大統領と利他の心
【曼荼羅と利他】
「利他」の実践トレーニングです。
「ウクライナのゼレンスキー⼤統領に、利他の道を教えてみて下さい︕」
これは思考訓練の課題なので、正解はありません。
利他の「他」はロシアでしょうか、ウクライナ国⺠でしょうか、⾃由と⺠主主義の価
値観を共有する同盟国でしょうか︖
それぞれに正義があり、あちらを⽴てればこちらが⽴たず、たとえ死を恐れぬ強さが
あっても、悩み始めるとブレそうな場⾯です。
経営者はこのような局⾯に数多く直⾯します。こういう事態に曼荼羅が活躍します。曼荼羅のマンダは「本質」、ラは「そなえるもの」、「マンダ+ラ」で「本質をそなえるもの」という意味です。
⾳訳である曼荼羅を、華厳経では「輪円具⾜」と訳しますが、「輪」や「円」の字を⾒ると、曼荼羅も当初は結界を描く円のことだったのでしょう。
⼈の後には⽬がありませんが、曼荼羅は円なので360度対応、死⾓がありません。死⾓が⽣じれば結界として機能しません。
⾃分が⾒えるもの、⾒たいものだけで判断を下すのではなく、隠れていて⾒えないもの、⾒たくはないものまでをも⾒ようとするのが曼荼羅です。
曼荼羅の中では、どんな問題もすべてが関連します。宝瑞院が開発した曼荼羅テンプレートで、この点はすぐに体験できます。
曼荼羅テンプレートを使い込むと、「お⾦持ちになりたい」「素敵な彼⽒が欲しい」「⽣活習慣病を治したい」「⼼の平安を得たい」といった問題が、根本では共通しているという気付きに⾄ります。
ある⾓度をオンにして、別の⾓度をオフにすると、表⾯の問題は変化します。ただオンにしても実体がある訳ではなく、オフにしても消える訳ではありません。表⾯の変化と本質の安定、この諸法実相の境地を描くのが曼荼羅の働きの⼀つです。
個別の問題の奥に⾒える「本当の⾃分」、これを私は胎蔵⼤⽇如来と捉えます。
本当の⾃分の中では、⾃利(胎蔵)と利他(⾦剛界)は合致します。その⼈の役割、その⼈の⽭盾を、そのまま受け⽌めるのが仏教です。
私は「お⾦の密教」を説きますが、極貧に喘ぎ続けた歴史上の⾼僧は数知れません。曼荼羅はお花畑⾏きのチケットでもなく、スーパーマン養成ギブスでもありません。真⾔密教ではその上で、相互礼拝・相互供養を説きますが、ありのままの⼈間が向き合うと、曼荼羅の中で第三の仏様(無限のシナジー)が⽣まれます。
これも予測ができず再現性もないので、⾃⼰責任で⼈と出会うしかありません。エンタングルメント(量⼦もつれ)の関係も、このシナジーの⼀形態です。これが利他を⾃利に転換し、無限の発展を続ける⾦剛界曼荼羅のシステムです。
ゼレンスキー⼤統領の使命が、ロシアの侵略からウクライナを守る事だとするなら、それがゼレンスキー⽒の利他であり、同時に⾃利でもある筈です。
政治的、社会的に正義か悪かは、仏教の問題ではありません。
キリスト教は「殺してはならない」と説きますが、仏教は「逢佛殺佛(仏に逢うては仏を殺す)」、その苦悩をも引き受け、仏陀として⾃⼰責任で⾃分の道を歩みます。
外部の洗脳や脅迫から、あるいは欲望(⾦銭、名声、地位)からではなく、⾃⼰探求と宇宙との共鳴から使命を探るのがアーバンブッディズムです。本当の⾃分とつながると、迷いが解け前向きに、⾏動的になります。
他の「本当の⾃分」と数々のシナジーを形成していく中で、最後には⼤国ロシアとも戦う⼒をも産み出します。
徒⼿空拳の悩める存在が仏教のレバレッジにより、時に歴史をも動かすのです。⽋点を持つ者同⼠、お互いが異なる者同⼠だからこそ、シナジーが発⽣するのです。
◎本レポートは、リアル曼荼羅プロジェクト・メルマガ36【2023年4⽉号】
を大原浩の責任で編集したものです。
★沼⽥榮昭(リアル曼荼羅プロジェクト主宰)、 人間経済科学研究所フェロー
楽天・サイバーエージェントなど有⼒企業の上場を ⼿掛け、⼤和証券株式会社公開引受部勤務時代から 通算して、70社強の株式公開を実現、「伝説の株式 公開請負⼈(⽇経新聞記事より)」と⾔われる。上場会社⽣涯100社構想に向けて、スタートアップ企業の発掘・育成・投資に現在も邁進。
2000年〜2021 年まで21年間、サイバーエージェントの社外役員を務める。⽇本証券アナリスト協会検定会員(証券アナリスト)。
⾼野⼭真⾔宗⼤⽇寺(代々⽊⼋幡)で得度、紫雲⼭宝瑞院(仏教寺院)副住職(就任予定)、復旦⼤学(中国・上海)⽇本研究センター客員研究員、⼤阪⾳楽⼤学客員教授、中華⼈⺠共和国主治中医師(内科)。真⾔密教、統合占星術・星平会海、量⼦⼒学波動デバイスTime Waver等を取り⼊れた「株式公開レベル」の経営⽀援を実施。
★ファイブアイズ・ネットワークス株式会社
〒150-0044 東京都渋⾕区円⼭町5-4
フィールA渋⾕1402号 isao.numata@5is.co.jp
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