【叙勲のお知らせ】八幡和郎
2022.11.03
本日、発表されました秋の叙勲で瑞宝双光章というのをいただきました。通商産業省を40歳代に課長で退職しましたので、縁がないものと思っておりましたが、官房情報管理課長やそれ以前に同じ課の法令審査委員を務めておりましたので、情報システム分野における貢献ということでくださるというのでお受けしました。
ちょうど、通商産業省の情報管理システムを全面的に入れ替えるという時期で、その企画立案をいたしました。同じ課の同僚の献身的な努力で出来上がったシステムは、当時の霞ヶ関のシステムのなかでは、かなり使い手がいいものとして評価いただいたと自負しておりましたので、若いころの仕事のささやかなメモワールとして嬉しいことです。
もう四半世紀も前のことで、あまり細かい記憶はありませんが、私なりに工夫をした点をいくつか記憶をたどって記すと、以下のような点だったと思います。いまから考えると馬鹿げた話ばかりですが、そんなことが問題だった時代です。
①WTOルールが適用され、かなり前広に入札手続きを始めなくてはならず、その時点での技術水準に合わせると完成したときには陳腐化が予想されました。そこで、できる限り、技術や価格低下の予測をして、かなり強気なスペックにしました。最終的には、それまでNECのシステムでしたが、予定価格より唯一、下回った富士通のかなりハイスペックなシステムに入れ替えました。
②大蔵省との関係でなかなか一人一台を実現できなかったのですが、粘り強い交渉の結果、アルバイトの臨時職員なども含めて一人一台を余裕をもって実現できました。このアルバイトも含めてというのが交渉としてはかなり大変でした。財務省は少しでも値切って不便なものに抑えることが正義だと思っています。そんなところでケチっても財政再建にはほとんど効果がないのですが。
③それまでメールアドレスは、氏名とリンクしていなかったのでAB232143などというものでした。これを氏名をいれたものにしようとしたのですが、読み方に基づいた職員名簿が存在しなかったのです。そこで、まず、「通産ハンドブック」という関係団体発行の職員名簿にルビをつけるという作業を一年先行させ、そのうえで、アドレスを氏名を入れたものに変更しました。
なにしろコロナ渦のせいで、勲章と勲記を宅急便で送ってくるとかいうことですが、余計な出費を免れて大助かりです。いずれにせよ、お世話になった皆様にお礼を申し上げます。