ヤバすぎる経済学

スティーヴン・D ・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナ―東洋経済

シリーズものの常として、後の作品ほどつまらなくなるという法則はここでも働きました・・・ただ、ブログをまとめただけの本としてはかなり読み応えがあると思います。

前半はちょっとだるい感じですが、後半に行くほど本領発揮という感じで、二人の視点の鋭さは健在という感じです。

また、スティーヴン・D ・レヴィットの家族の話など、プライベートな話なども出てきますが、どうも彼は、思考方法や感性が私に似ているような気がします・・・○○この話も含めて・・・

内容の鋭さは、ぜひ本書を読んで確かめてほしいのですが、印象に残ったイヌイットのことわざは、下記の通りです。

「鞭で犬が育つように、贈り物で奴隷が育つ」

 

<文責:大原浩>

参考書籍等紹介

確率とデタラメの世界 偶然の数学はどのように進化したか

デボラ・J・ベネット白揚社

 「杞憂」という言葉があります。  中国古代の杞の人が天が崩れ落ちてきはしないかと心配したという、「列子」天瑞の故事から生まれました。心配する必要のないことをあれこれ心配することを意味しますが、「天が崩れ落ちてくる確率」 .....

たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する

レナード・ムロディナウ ダイヤモンド社

 「偶然」にまつわるエピソードを、世の中の幅広い範囲にわたって歴史的に深く洞察した良書です。特に歴史的なエピソードには興味深いものが多く、カルダーノの半生は注目されます。  そもそも、「確率論」や「統計学」は、古代ギリシ .....

『アメリカ経済 成長の終焉(上・下)』

『アメリカ経済 成長の終焉(上・下)』 ロバート・J・ゴードン著,高遠裕子・山岡由美訳 ロバート・ゴードン教授(米国ノースウェスタン大学)といえば、米国のマクロ経済学者であり、生産性問題研究の大家である。本著は、ゴードン .....

名画で味わうギリシャ神話の世界

有地京子大修館書店

ダイナミックな愛憎の芸術を語る 有地京子氏は名画解説者であるが、「表意文字」ならぬ「表意絵画」の専門家でもある。例えばアルファベット26文字それぞれは単なる記号にしか過ぎないが、その多彩な組み合わせによって、驚くほど深い .....