瞑想するカルト

 

私が瞑想嫌いだった話は以前書きましたが、その私が今や、日本で瞑想を広めようとしていますので、人生は数奇なものです。

1970年代頃まで仏教は、「瞑想するカルト」と呼ばれ、米国では一般には警戒されていたそうです。

 1979年に科学的な根拠に彩られた「マインドフルネス」が登場し、瞬く 間に米国社会を席捲しました。 米国人は科学的に立証された話が好きで、ビジネスやプライベートへと取り込むスピードは凄まじいものでした。

米国では瞑想が社会実装され、公立の小中学校でも瞑想の授業があり、空港や公民館(全米で2,500カ所以上)には無料の瞑想スペースが整備されているそうです。

私の仮説ですが、江戸時代までは日本も瞑想大国でしたが、明治維新が この伝統を破壊してしまいました。

たとえば山伏の修験道は、身体性と精神性を伴い、日本型ヨガ(≒心と体のつながり)とも言えました。「○○道」も日本型の瞑想形態と言えます。

日本古来の瞑想スタイルが分かりやすく今も残ってい のは「お能」なのかもしれません。 インドのヨガにも深遠な理論がありますが、理解すると同時に、心と体とで感じることも重要なのです。

「感じる」曖昧さを嫌いロジックを積み上げ始めると、ヨガ(つながり)はほどけてしまいます。 瞑想は心と体とで神仏を感じます。

マインドフルネスは仏教(ヴィパッサナー瞑想)が母体ですが、創始者の著書「マインドフルネスストレス低減法」には、ヨガのアーサナ(ポーズ)にも一章を割いて詳しく説明しております。 私は米国とヨガを学ぶため、世界最大のヨガ団体・全米ヨガアライアンスの講師資格RYT200に、現在チャレンジしております。

漠然としていた仮説は、この学びの中で確信に変わりつつあります。 身体性と精神性の連結点であるヨガの中心は「呼吸」です。呼吸だけで効果は絶大なのですが、人は習慣的にロジックに頼ってしまい、瞑想にも小細工を施し、心身の連結を自らほどいてしまいます。 人は呼吸で神仏とつながり、思考で人間に戻ります。

◎本レポートは、リアル曼荼羅プロジェクト・メルマガ43【2023年12月号】

を大原浩の責任で編集したものです。

 

★沼⽥榮昭(リアル曼荼羅プロジェクト主宰)、 人間経済科学研究所フェロー

楽天・サイバーエージェントなど有⼒企業の上場を ⼿掛け、⼤和証券株式会社公開引受部勤務時代から 通算して、70社強の株式公開を実現、「伝説の株式 公開請負⼈(⽇経新聞記事より)」と⾔われる。上場会社⽣涯100社構想に向けて、スタートアップ企業の発掘・育成・投資に現在も邁進。

 

2000年〜2021 年まで21年間、サイバーエージェントの社外役員を務める。⽇本証券アナリスト協会検定会員(証券アナリスト)。

 

⾼野⼭真⾔宗⼤⽇寺(代々⽊⼋幡)で得度、紫雲⼭宝瑞院(仏教寺院)副住職(就任予定)、復旦⼤学(中国・上海)⽇本研究センター客員研究員、⼤阪⾳楽⼤学客員教授、中華⼈⺠共和国主治中医師(内科)。真⾔密教、統合占星術・星平会海、量⼦⼒学波動デバイスTime Waver等を取り⼊れた「株式公開レベル」の経営⽀援を実施。

★ファイブアイズ・ネットワークス株式会社

 〒150-0044 東京都渋⾕区円⼭町5-4

 フィールA渋⾕1402号 isao.numata@5is.co.jp

 

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