よくわかる病理学の基本と仕組み

田村浩一秀和システム

<おわり>に書かれている内容によれば、執筆を始めてから3年・・・一般の読者にもわかりやすいように、編集者からの「?」に答え続けて完成した本だそうです。確かに、私のようなど素人にも驚くほどわかりやすい本です。

写真や図解もふんだんに使われていますが、このような良書に仕上がったのは著者のキャラクターによるところが多いのではないでしょうか?索引の後ろに隠れるようにして掲載されていたので、危うく読み落とすところだったのですが、かなりユニークな経歴の方で、しかもそのユニークな経歴をこのような専門書のプロフィールとして掲載するところが「ユニーク」です。

病理学の本を読んだのは、今後日本で発展する医療関係のビジネスを研究するうえで、医学の基本ともいうべき病理学の知識は不可欠だと考えたからです。その他に米国TVドラマの「ドクター・ハウス」の中でよく「生検」という言葉が出てきて気になっていたことや、「チーム・バチスタ」シリーズで、病理医が結構登場することなどもありますが・・・

もちろん、木に例えられるそれぞれの臓器や部位の細かな症例にも触れていますし、すっきりと(それなりの努力は必要ですが)内容が理解できます。しかし、それ以上に「人体」という森に対する見方(哲学)がしっかりしているので、読み進むうちに「人体の仕組み」がとてもよくわかるようになります。 

実用面でもっとも役に立ったのは「痛くない注射の方法」です・・・

<文責:大原浩>

参考書籍等紹介

徳の起源 他人を思いやる遺伝子

マット・リドレー翔泳社

    「利己的な遺伝子」(ドーキンスが主張するのと同じ意味)   私も含めた人類は「自分 .....

真説 アダム・スミス

ジェイムズ・バカン日経BP社

グラスゴー大学の道徳哲学の教授であり、当時は「道徳感情論」の方がはるかに有名であったアダム・スミスが「国富論」 .....

最新脳科学で読み解く「脳のしくみ」車のキーはなくすのに、なぜ車の運転は忘れないのか?

サンドラ・アーモット+サム・ワン 東洋経済新報社

「人間経済科学」において考察する「人間」の中心が「脳」にあることは否定できません。したがって「脳科学」は「人間 .....

種の起源(下)

チャールズ・ダーウィン 光文社文庫

  人間の脳は最近ほとんど進化していない 下巻では進化(種)の中間的存在の生物が、化石として見つかる .....