よくわかる病理学の基本と仕組み

田村浩一秀和システム

<おわり>に書かれている内容によれば、執筆を始めてから3年・・・一般の読者にもわかりやすいように、編集者からの「?」に答え続けて完成した本だそうです。確かに、私のようなど素人にも驚くほどわかりやすい本です。

写真や図解もふんだんに使われていますが、このような良書に仕上がったのは著者のキャラクターによるところが多いのではないでしょうか?索引の後ろに隠れるようにして掲載されていたので、危うく読み落とすところだったのですが、かなりユニークな経歴の方で、しかもそのユニークな経歴をこのような専門書のプロフィールとして掲載するところが「ユニーク」です。

病理学の本を読んだのは、今後日本で発展する医療関係のビジネスを研究するうえで、医学の基本ともいうべき病理学の知識は不可欠だと考えたからです。その他に米国TVドラマの「ドクター・ハウス」の中でよく「生検」という言葉が出てきて気になっていたことや、「チーム・バチスタ」シリーズで、病理医が結構登場することなどもありますが・・・

もちろん、木に例えられるそれぞれの臓器や部位の細かな症例にも触れていますし、すっきりと(それなりの努力は必要ですが)内容が理解できます。しかし、それ以上に「人体」という森に対する見方(哲学)がしっかりしているので、読み進むうちに「人体の仕組み」がとてもよくわかるようになります。 

実用面でもっとも役に立ったのは「痛くない注射の方法」です・・・

<文責:大原浩>

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