現代の経営(上) ドラッカー名著集

P.F.ドラッカーダイヤモンド社

たぶん5回くらいは読んだ本ですが、読むたびに新たな発見があります。

今回最も私の心に響いたのは、経営管理者をマネジメントする際の三つの重要ポイントです。

まず、一つ目は「目標管理と自己管理によるマネジメント」です。マネジメントは上(上司)との関係、下(部下)との関係、そして企業全体との関係のバランスをとることによって成り立っているわけです。そして、そのマネジメントは上から提示された目標を会社全体のために実現するよう自分を管理した上で、部下にモチベーションを与えて実現しなければなりません。

二つ目は「経営管理者の仕事を適切に組織する」ことです。この組織化によって、企業に「組織としての文化」が生まれます。最初は創業者たちがその文化を生み出しますが、その文化によって、例えば<組織の中で誰が成功するのか?><排除されるべきものは何か>が決められることによって、次の世代にも受け継がれていきます。

三つめは「組織に正しい文化を生み出すこと」です。組織の卑しい文化は卑しい経営管理者を生み出し、組織の偉大な分化は偉大な経営管理者を生み出します。トヨタ自動車とタカタ、あるいはパナソニックとシャープや東芝の明暗を分けたものは、この「組織の文化」の違いだと思います。

私が投資を行う際、もちろん決算書などの財務指標も確認しますが、最も重要視するのは「社風」=「組織の文化」です。これこそが、投資先の良し悪しを判断する最も重要な基準であり、ドラッカーが企業の中枢を担う系管理者のマネジメントにおいて、重要視するのは当然と言えます。

<文責:大原浩>

 

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