ビジネスのスタートは他者理解
ビジネスのスタートは他者理解
【⾳のお守り(⾳曼荼羅)と仏教瞑想】
これは科学的な根拠、あるいは仏典に根拠がない、私の主観的な意⾒です。
仏教瞑想には様々なアプローチがありますが、本質は「神仏の響き」との共鳴です。脳科学的な成果は魅⼒的でしかも確実ですが、仏教では枝葉の話かもしれません。
私が密教瞑想に取り組んだ際には、2カ⽉程度で顔つきが⼀変しました。変化は⼈それぞれなので予測はできませんが、⼤抵は誰もが変化を経験します。ただただ神仏と向き合い(密教瞑想は神々とも向き合います︕)、どの部分で神仏の響きと共鳴するか、それが個々⼈の変化を左右します。
それは⼈の歩むべき道を⽰す、神仏との感応システムとも⾔えるのでしょう。地位やお⾦、それに異性などに執着すると、メッセージが受け取りにくくなります。
私は欧⽶の瞑想に、「⾃分」を宇宙に押し付けるイメージを抱いております。願望実現のために、⼈が宇宙を⽀配しようとする瞑想です。「潜在意識」を願望実現のスーパーパワーと捉えます。
⼈による⾃然⽀配を起点に⻄洋⾳楽は発展を遂げ、サブリミナルやソルフェジオ周波数などが開発されました。
仏教瞑想、特に⽇本の伝統的な仏教瞑想は、宇宙との共鳴がテーマです。仏教では宇宙意識・潜在意識は、瞑想により浄化して整える対象です。宇宙の響きに合わせ、⾃分の変化を宇宙に委ねるスタンスです。
良い悪いではなく、それぞれの役割なのでしょう。
⼼の雑⾳が多い初⼼者には、⾳楽は雑⾳を抑え、瞑想の良き補助輪となります。瞑想に慣れて⼼が鎮まると、⾳楽は神仏の響きとの共鳴の邪魔になります。⾳のお守り(⾳曼荼羅)は、私が瞑想する時も邪魔にはなりません。
瞑想初⼼者には補助輪となり、瞑想上級者も邪魔にならず、お忙しい⽅は仕事中にかけ流すだけで、仏教瞑想の効果が期待できます。
お忙しい⼦育て中の主婦を想定して、エイコンヒビノ⽒に依頼をしました。もちろん⾳のお守り(⾳曼荼羅)を使わなくても、ご⾃⾝に合った⾳楽を活⽤して頂ければ、全く問題はありません。
【声明(仏教⾳楽)と⾳のお守り(⾳曼荼羅)】
作曲者であるエイコンヒビノ⽒と初めてお会いしたのは7〜8年程前です。初対⾯の私に、「私の⾳楽は⾏き詰っている」と告⽩されました。
そこで⾼野⼭の声明(仏教の讃美歌)を学びたい、というのが願いでした。既に⽇本レコード⼤賞企画賞を受賞し、ソルフェジオ周波数とも呼ばれる528Hz系のアーチストの中では、唯⼀メジャーデビューを果たされておりました。なぜ声明なのか、その時は理解できませんでした。
先⽇(2023年3⽉27⽇)、それ以来久しぶりに、ヒビノ⽒と語り合いました。「〇〇宗の〇〇声明は、⾃然と共鳴していない」といった話題が出て、私も仏教における声明の意義を再認識しました。
お恥ずかしい話、私も⼗年以上声明を謡ってはおりますが、声明が宇宙と共鳴する⽅法とまでは、考えたことがありませんでした。
ヒビノ⽒の⾳楽はすべてオーガニック(電⼦⾳・機械⾳を使わない)です。ただ⼀番オーガニックなのは、⼈間の声そのものなのかもしれません。
続きは連休中の5⽉5⽇(⾦)、京都府⻲岡市のエイコンヒビノ⽒のムーンスタジオで、語り合うことになりました。⼤⾃然の中、温泉付きで宿泊可能なスタジオです。
「⾷事は少⼈数で」というのがヒビノ⽒の希望でしたが、少し無理を⾔って、お⼆⼈の著名な能楽師をご招待したいと調整しております。
⽇本の仏教(とりわけ声明)を考えるうえで、神事でもあった能楽(謡曲)は、⾳階は声明とは異なりますが、避けては通れない研究対象だと感じます。
【利他の奥義】
少し話が⾶びますが、最近「利他」がブームです。あるスタッフから「アーバンブッディズムの標語は『利他』で⼗分ではないか」とのご意⾒を頂きました。
アーバンブッディズムでは個々⼈が仏、個々⼈の⾃⼰判断が原点ですので、この⽅が利他をテーマに励まれる姿は尊く、その点には異存はありません。利他は仏教の出発点でもありますが、⼀番実⾏が難しい分野でもあります。利他には「強さ」が必要です。
仏教の利他(布施)は、⾒返りを求めません。利他の⼈は騙されやすく、踏み付けにされることも多いです。提案したスタッフも、利他の気持ちが伝わらず、ただの「良い⼈」になってしまい、いつも悔しい思いをしているそうです。
仏教の利他(布施)は修⾏なので、悔しい思いの「忍辱」もセットです。ただ騙された「怒り」を抱え込めば、修⾏の前に気が狂ってしまいます。⾃分を傷つけるのは仏教ではないし、これでは利他どころではありません。
それに加え、利他には「智慧」も必要です。こちらは利他のつもりでも、相⼿には有難迷惑なケースが⼤半です。
仏教では「同事」といいますが、まずは相⼿の⽴場を理解することが必要です。私が(スタートアップで)CFOの業務に注⽬するのは、社⻑を深く理解しないと成⽴しない、利他からスタートする業務だからです。
上場を⽬指す社⻑には、ご⾃⾝の対極にいる理解者が必要です。財務リテラシーはすべての⼈に開かれており、実は差別化要因にはなりません。
理解される対象である社⻑も、スタートは顧客への理解だったと思います。ビジネスのスタートはお⾦の計算ではなく他者理解、つまりは利他なのです。
利他には、もう⼀つの本質があります。
⾃分が損をするのは簡単ですが、それが利他とは限りません。かえって相⼿を勘違いさせ、⽢えさせ、堕落させるケースも多いのです。
⻑いお付き合いにはWin-Winの関係が重要ですが、こちらから⾒返りは求めないにしても、⾃分も損を出さない⽅が、結局は利他になりやすいと思います。
相⼿が望む表⾯的な「利」が、本質的な「利」と⼀致するのか、そこを忘れて⼀⽅的に譲ってはみても、⾃分が損をするだけで利他にはなりません。⾃分の考える本質的な「利」を、相⼿に押し付けるのは論外です。
◎本レポートは、リアル曼荼羅プロジェクト・メルマガ36【2023年4⽉号】
を大原浩の責任で編集したものです。
★沼⽥榮昭(リアル曼荼羅プロジェクト主宰)、 人間経済科学研究所フェロー
楽天・サイバーエージェントなど有⼒企業の上場を ⼿掛け、⼤和証券株式会社公開引受部勤務時代から 通算して、70社強の株式公開を実現、「伝説の株式 公開請負⼈(⽇経新聞記事より)」と⾔われる。上場会社⽣涯100社構想に向けて、スタートアップ企業の発掘・育成・投資に現在も邁進。
2000年〜2021 年まで21年間、サイバーエージェントの社外役員を務める。⽇本証券アナリスト協会検定会員(証券アナリスト)。
⾼野⼭真⾔宗⼤⽇寺(代々⽊⼋幡)で得度、紫雲⼭宝瑞院(仏教寺院)副住職(就任予定)、復旦⼤学(中国・上海)⽇本研究センター客員研究員、⼤阪⾳楽⼤学客員教授、中華⼈⺠共和国主治中医師(内科)。真⾔密教、統合占星術・星平会海、量⼦⼒学波動デバイスTime Waver等を取り⼊れた「株式公開レベル」の経営⽀援を実施。
★ファイブアイズ・ネットワークス株式会社
〒150-0044 東京都渋⾕区円⼭町5-4
フィールA渋⾕1402号 isao.numata@5is.co.jp
研究調査等紹介
経営と仏教の真実
【経営者と爬虫類脳】 私は資本主義に嫌気がして仏教を選んだ訳ではなく、むしろ逆で、お金を儲けるにはありのままを見る必要があるとの思いが出家の動機でした。 私は株式公開の専門家で、上場を目指すベンチャーは常に新しいことを考 .....
コインの表と裏
【株式公開と仏教】 <われをつれて、我影帰る月夜かな 山口素堂> 山口素堂は松尾芭蕉の盟友でもあった江戸期の俳人です。 月夜にくっきりと浮かぶ「我が影」が、頼りなさげな「われ」を先導しているかのように見える面白さを詠んだ .....
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