マザーズ市場の上場承認:Recovery International株式会社

マザーズ市場の上場承認:Recovery International株式会社

昨年末の12⽉28⽇(⽕)、私の投資先であり、社外取締役を務めるRecovery International 株式会社(
https://www.recovery-group.co.jp/)が、東京証券取引所からマザーズ市場の上場承認を受けました。上場予定⽇は2⽉3⽇(⽊)、空前の上場ラッシュではありますが、1⽉は上場銘柄がなく、休み明けの良いスケジュールです。

同社の内容は⽬論⾒書等をご参照頂くとして、ここでは私の投資スタンスを⼀部、ご紹介申し上げます。

同社とは創業直後からお付き合いをはじめ、投資をして社外取締役に就任し6年が経過しました。私の投資は上場まで10年が⽬標、少し早めの上場承認でした。ただこの6年は濃密でした。

途中で何度か、私も匙を投げようと思いました。「⽇本の訪問看護を何とかしたい」、⼤河原社⻑のそんな思いに応え、この会社にはスタッフや投資家が集いました。時価総額の極⼤化を⽬指していた私も、⼤河原社⻑以下経営チーム、現場の看護師・理学療法⼠等との交流が深まるに連れ、これは21世紀の⽇本に必要なインフラを構築する事業なのだ、と認識を改めました。時価総額には還元されなくても、⼼が喜ぶ仕事となりました。真⾔密教と株式公開とが私の中で⼀つになりました。

【創業者の覚悟】
株式公開を⽬指す企業は⼤抵、何らかの意味で新規性を持ちます。やってみてはじめて分かることも多く、いくつもの失敗と奇跡が積み重なり、ようやく株式公開に⾄ります。私はこれまで70社以上の株式公開を⾒てきましたが、「当初の想定通りに株式公開」というケースは1社もありません。同社のビジネスモデルも変遷に変遷を重ね、創業時の構想から⼤きく変わりました。経営チームも変わりました。

そこで私が最初にチェックするのは、命がけで10年事業を継続するという創業者の「覚悟」です。「誰かがお⾦を出すならやりたい」「楽な資⾦調達をしたい」「最初は副業でチャレンジしたい」といった覚悟の定まらない話は、私の投資対象ではありません。

また株式公開を迷う経営者には、「⾯倒なので⽌めた⽅がいい」とアドバイスしております。上場には3年程度は必要ですが、3年もすれば経済情勢はガラッと変わります。その時点では完璧な事業計画でも、環境が変わり経営者がやる気を無くしてしまうと、百戦錬磨の投資家でも打つ⼿がありません。

同社の場合、投資を検討する3ヶ⽉以上前から、⼤河原社⻑とは⾊々なお話をしておりました。ビジネスモデルの変遷は想定以上、かなり⼤変だったとは思いますが、⼤河原社⻑は志を貫き通しました。

経営者の健康状態も重要です。上場までの道のりはハードです。覚悟は定まっていても、健康を害すると、⼤抵はそこでGame Overです。同社の⼤河原社⻑は若い看護師、うした懸念はありませんでした。ただ40歳以降の経営者の場合、⾼⾎圧、糖尿病などの⽣活習慣病があるなら、まずは完治が先決です。

ビジネスモデルはある程度、投資家側でもフォローができますが、経営者の健康は、投資家では何ともなりません。投資家は対策が取れないリスクを嫌います。私の場合、極論すれば事業計画などはどうでも良いのです。⼀緒に悩み、⼀緒に失敗できる状態の経営者と出会いたいです。

【株主の覚悟】
私の投資は、1案件1千万円以内です。上場時には⼤株主上位10位に⼊ることが条件です。株主構成や資本政策にもよりますが、ファイナンス時の時価総額は概ね3億円程度、必然的にスタートアップ企業が対象となります。

⼤株主上位10位に⼊っている限りは、上場が実現しても株式は売却しません。キャピタルゲインが⽬的ではなく、社会価値向上のパートナーとして、上場後も末永くお付き合いを願えれば、と考えております。したがって私は、M&Aが前提の投資は⾏いません。

同社のように社外取締役にまで⼊るケースは稀ですが、株主として経営にも⼝を出します。

⼀般のベンチャー企業が、独⼒で上場まで⾄るのは⼤変です。基本をないがしろに上場しても、上場後の成⻑は困難です。⼤株主上位10位にこだわるのは、経営パートナーとしての覚悟です。

「アクティビスト(物⾔う株主)」と異なるのは、株主価値の向上ではなく、社会価値の向上が基準、という点です。私にとっての上場は、密厳国⼟構築の⼿段の1つです。もちろん、経営者に真⾔密教の講義などはしませんが・・・

このIPO投資も、後継者を探し始めております。案件の選択以上に、投資後のアドバイスの巧拙が運⽤成果を左右します。それだけ苦労を重ねても、資⾦は回収しません。私はこれから、⽇本でもインフレが進展すると読んでおり、世界的に経済のメインエンジンは、投資から消費にシフトすると予想しております。このタイミングこそが、売却益⼀辺倒ではない、「リアル曼荼羅IPO投資」を世に問う好機と考えております。

◎本レポートは、【年賀】リアル曼荼羅プロジェクト・メルマガ22【2022年1⽉3⽇:⼭⽺座新⽉】の文章を、大原浩の責任により、抜粋編集したものです。

★南無大師遍照金剛 沼田 榮昭 
沼田功

ファイブアイズ・ネットワークス株式会社 代表取締役
日本証券アナリスト協会検定会員
復旦大学日本研究センター客員研究員

1964年 東京都練馬区に生まれる。
1988年 大和証券株式会社入社(本店第二営業部池袋支店配属)。
2000年 ファイブアイズ・ネットワークス株式会社設立 代表取締役(現任)
株式会社サイバーエージェント 監査役(現在は取締役監査等委員)。
2013年 徳石忠源(上海)投資管理有限公司(リンキンオリエント)
マネージング ディレクター(現任)、その他2社未公開会社の社外取締役を兼務。

著書 「IPO(株式公開)入門」(オーエス出版社)。

生涯100社上場を目指し、サイバーエージェント、楽天をはじめ現在70社を更新中。

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