瞑想という自己洗脳
マインドフルネス(瞑想)という科学
欧⽶では瞑想(マインドフルネス)がブームですが、マスコミには盛んに取り上げられるものの、⽇本では瞑想の習慣がなかなか定着しません。
欧⽶先進国では瞑想習慣がある⼈の割合が概ね13〜15%程度と⾔われますが、⽇本は3〜5%、他の先進国より10%程度少ない状況が続いております。
鶏が先か卵が先か、といった議論にはなりますが、⽇本の瞑想インフラは圧倒的に不⾜していて、⼿軽に本格的な瞑想ができる場所があまりありません。
この点はお寺が⼒になる部分なのかもしれません。
欧⽶の瞑想は、仏教やヨガとも紐づけられますが、医学や⼼理学で綿密に裏付けられ、所謂「エビデンス(証拠・裏付け)・ベース」で発展を続けております。
「仏教」「ヨガ」は宗教と同時に科学でもあり、この点で⽇本とは異なる感覚です。
⽇本の仏教の主流は浄⼟系で、⽇本の浄⼟系は瞑想を認めませんが、欧⽶の瞑想は成仏や往⽣を⽬的にしたものではなく、この点ではラジオ体操のようなものです。
浄⼟系以外の宗派には、何らかの瞑想・観法がありますが、科学との接点が希薄で、瞑想を⼈⽣の指針としている⼈は僧侶を含めても多くはない印象を受けます。
⾃分で瞑想の効果を実感し、⼈⽣の問題を瞑想で乗り越えてきた経験を持たないと、理論と演習だけでは他⼈に瞑想を伝えることは難しいと思います。
スティーブ・ジョブズが来⽇した際に、「⽇本の禅僧は坐禅をしない」と驚いたという話を聞いたことがありますが、欧⽶の瞑想は本格的です。
私は5⽉からドイツに本部がある学校でマインドフルネスを学び始めました。
毎週2時間半のレッスン、週5⽇1時間15分の早朝瞑想会、⽊曜⽇の夜2時間のスタディ・グループ(理論勉強会)、週1〜2回のヨガのレッスンが組み込まれていて、全部参加するとなるとそれなりの「修⾏」になります。
11⽉から約1年半の講師養成クラスで学びたいと希望しており、どこまで時間が取れ
るのか不安はありますが、これが世界のスタンダードです。
マインドフルネスに関する論⽂を読むと、マインドフルネスは1⽇3〜5分程度で
も、継続すると効果があるとされております。
「⾳のお守り」はそうした趣旨で開発しました。
1⽇3〜5分のマインドフルネスで効果はありますが、ビジネスで最適な成果を⽬指すには、個⼈差はあるにしても、さすがに時間が少ないと私は思います。
あくまでも⽬安ですが、私の場合だと1⽇30分の瞑想を継続して、3カ⽉を過ぎた頃に「元が取れた」と感じました。
逆に2カ⽉で⽌めるなら、その時間をビジネスに使う⽅がお得だと思います。
最近は就寝前にも30分の瞑想をする習慣がつき、瞑想時間は1⽇計1時間、夜遅く帰宅しても瞑想をやりたいので、お酒を⽌めてしまいました。
瞑想という自己洗脳
真⾔密教の聖地・⾼野⼭の修⾏は厳しいと⾔われますが、⾼野⼭はそこにいるだけで癒される、瞑想には最適な空間でもあります。
⽇々のストレスを抱える都会で継続する瞑想こそが、難易度の⾼い本物の瞑想で、これがアーバン・ブッディズムだと私は考えております。
⼀旦ストレスを低減しても、ビジネスにチャレンジすると再びストレスを受けるので、都会では瞑想がなかなか上達しません。
話は変わりますが、⾃⼰洗脳はウソがつけない、という特質があります。
他⼈や社会からは私もよく騙されますが、⾃分で⾃分は、なかなか騙せないものです。催眠術師が「お前は⽝だ」と⾔ったら、私は「⽝だ」と思い込むかもしれません。ただ⾃分で「私は⽝だ」と洗脳するのはかなり難しい技なはずです。
潜在意識が納得していない課題で瞑想をしても、たとえば⽝になる瞑想を続けても、向かう先はやはり「本当の⾃分」です。となると只管打坐が効率的です。
瞑想は⾃分で⾏う限り、やり⽅で失敗するリスクより、やらないリスク、やる時間が不⾜してしまうリスクが⾼いと思います。
また瞑想の成果は素質や才能よりも、「真剣度と時間」にほぼ⽐例します。
「本当の⾃分」から離れると、瞑想は遠回りになり向き合いにくい⾯がありますが、それでも継続さえしていれば、少しづつではあれ、⾃分に近付いていきます。
瞑想は成功の要因である偶発性を選別する秘法でもあるのです。
◎本レポートは、<宝瑞院副住職 沼田 榮昭のマニアックなメルマガ 05 【2024年5月】
>を大原浩の責任で編集したものです。
★沼⽥ 榮昭(宝瑞院副住職)
楽天・サイバーエージェントなど有⼒企業の上場を⼿掛け、「伝説の株式公開請負⼈(⽇
経新聞記事より)」と⾔われる。2000年〜2021年まで21年間、サイバーエージェントの
社外役員を務める。リカバリーインターナショナル株式会社(東証グロース:9214)社
外取締役。
宝瑞院(茨城県神栖市・浄⼟宗系単⽴寺院)副住職。中華⼈⺠共和国主治中医師(内科)、⼤阪⾳楽⼤学客員教授、情報経営イノベーション専⾨職⼤学客員教授、復旦⼤学(中国・上海)⽇本研究センター客員研究員。CIF認定TimeWaverセラピスト®。RYT200(Registry ID: 417550)、ディープマインドフルネス®ヨガ認定講師。
ファイブアイズ・ネットワークス株式会社
〒150-0044
東京都渋⾕区円⼭町5-4 フィールA渋⾕1402号
isao.numata@5is.co.jp
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