人類は今、存亡の危機に直面している!

 

下記は47年前に出版された、村山節著『文明の研究』六法出版社に示された未来予測だ。そこには、ウクライナを震源地として発生する民族移動によって、ヨーロッパ文明が終末を迎えるという予想が示されている。

下記文中の「飢えにせまられる」云々は、食糧は勿論のこと、経済的に生活出来なくなった危機的状況をも含んでいることだろう。

気象異変と食糧不足、それに伴う民族大移動。膨張資本主義の終焉と、旧文明の崩壊。人類は今、存亡の危機に直面している!それが現下の世界情勢である。

「大文明の終末期には必ず地球上の天候異変があって民族大移動が発生し平和な文明化民族の上に北方寒冷地帯又は中亜方面の砂漠の蛮族の棍棒と武器が虐殺の凄惨な血しぶきをあげている。それは過去の話だーとはいえない。過去は現在なのだ。

ヨーロッパ文明の終末に文明地帯をおそう民族運動は大抵ウクライナ、コーカサス方面を震源地としていた。

エーゲ文明を灰にしたのは当時のウクライナ方面から南下したアーリア民族だった(この人々の子孫がギリシアやローマの文明を創造した)。ローマ帝国の文明を焼き払い婦女子を暴行し市街を灰にしたのはゲルマン諸族やフン族等だった。この連中は今のドイツからウクライナにかけて住んでいた。

いまウクライナや中央アジアは核兵器をもった強力な国家が支配している。」252頁

「この頃(21世紀)、気候の異変が続きユーラシア北方は飢える。食糧をなくし大凶作の連続で狂気のようになったある年、突如としてダニューブ河の北なるウクライナからロシアの草原から飢えにせまられた北方民族群の大群が、新しい大移動(民族移動)の波動を起こす・・・。

しかし米軍と同盟して核兵器を所有するヨーロッパ連合軍の反撃でスラブの侵略は相互の大量殺人戦となる。ヨーロッパ社会は内部的に大混乱におち入り、悲劇的な暗黒の大混乱が全ヨーロッパを支配する。歴史はここにおいて死ぬ、沈黙がしばらく支配する。」272頁

「第21世紀の欧州で同じ現象(欧州への民族大移動)が発生するか否かは飢えた何億人の北方民族群に対して、それを養うだけの食糧を西欧、南欧、北アフリカ諸国(及び世界)が調達しうるかにかかっている。

食糧が調達できないならば飢えている北方民族群は餓死するよりは戦いを選ぶだろう。

核兵器をもった飢えたソ連部隊が中欧をこえて南欧、西欧に殺到することもないとはいえない。文明周期の示すパターンはこういうものである。」300頁

ベルリンの壁崩壊やソ連の崩壊によって、これらの予想はもはや杞憂であると思えたが、今またウクライナ方面からの民族移動が心配になってきた。

ロシア軍のウクライナ侵攻により、総人口4400万人のウクライナから、ひと月で400万人が国外へ脱出している。

21世紀は東西文明の交代期であり、2025年から2050年頃にかけてが、その最激変期となる。益々世界は揺れ動くことになるだろう。

 

★林英臣(はやしひでおみ)東洋・日本思想家
HP http://www.hayashi-hideomi.com/


略歴 昭和32年浜松市生まれ
東京鍼灸柔整専門学校卒(現・東京医療専門学校)
松下政経塾1期生
東洋・日本思想家 一般社団法人政経倶楽部連合会主席顧問 同法人併設日本政経連合総研理事長 一般社団法人綜學社やまとことば語り部養成協会代表理事 国会綜學勉強会講師 一般社団法人公益資本主義推進協議会相談役
松下幸之助氏の直弟子として「国手」となる約束を交わし、日本改新を志す。
林塾「政治家天命講座」を開講し(令和2年度で第15期)のべ8名の国会議員、8名の首長、200名超の地方議員をはじめ、多数の政治家を育てている。
主に経営者・政治家などリーダー層を対象に年間約140回の講演をこなす。
平易で情熱的な雄弁にファンが多く、青少年への講義にも定評がある。
平成17年のスカパー衛星放送での中国思想講義も好評を博した。
海外では中国(中国社会科学院、内蒙古大学)、台湾(中国生産力中心他)、オーストラリア(サンシャイン・コースト大学)などで講演。


1985年の著作 「21世紀・日本への提言」(共著)以来、「2025年~2050年 最激変期は、これからやって来る!」 博進堂 2020年、「絵本やまとことば神話 よく分かる古事記の神々」 博進堂 2021年に至るまで数十冊を数える

 

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