教育ビジネスの動向とカラクリがよ~くわかる本

川上清市秀和システム

 

新聞などで報道される教育業界の現状をそれなりに要領よくまとめています。ただ、特別な視点や展望はありません。

明治時代(寺子屋)からあまり進化していなかった教育分野でも、ネット・ITが浸透しつつあり、大変革が起きつつあるのをひしひしと感じます。

ECが急速に浸透したことで、(特に米国の)小売業界<実店舗>は大きな打撃を受けていますが、教育業界でも、ネット授業が浸透すれば、小売店に相当する学校・塾・予備校の存在意義が問われます。

ただ、一方で意外だったのは、「そろばん教室」や「書道教室」がいまだにそれなりの売り上げを維持していることです。私も小学校のときに両方通わされた記憶がありますが、両親の目的は、落ち着きが無い私を「矯正」することにあったようです・・・

現在民間ビジネスとしての教育産業は2兆円ほどしかありませんが、いわゆる公教育の非効率な部分が民営化されれば、発展の余地はまだまだあると思います。

 

<文責:大原浩>

 

 

参考書籍等紹介

『アトムの心臓「ディア・ファミリー」23年間の記録』、映画ディア・ファミリー原作

    清武英利著、文春文庫   事実を基にした「ノンフィクション」である。 語り口は淡々としている。取り立てて激しい感情表現があるわけでは無い。 だが、登場人物たちの心の奥底から湧き上がってくる感情が、圧倒的な力で迫っ .....

「黄金の馬」 パナマ地峡鉄道 ー大西洋と太平洋を結んだ男たちの物語ー

      ファン=ダヴィ・モルガン著、中川 普訳、三冬社 本作品は、子供の頃夢中になって読んだロバート・L. スティーヴンソンの「宝島」を思い起こさせるところがある。子供向けの簡略版であっ .....

確率とデタラメの世界 偶然の数学はどのように進化したか

デボラ・J・ベネット白揚社

 「杞憂」という言葉があります。  中国古代の杞の人が天が崩れ落ちてきはしないかと心配したという、「列子」天瑞の故事から生まれました。心配する必要のないことをあれこれ心配することを意味しますが、「天が崩れ落ちてくる確率」 .....

たまたま 日常に潜む「偶然」を科学する

レナード・ムロディナウ ダイヤモンド社

 「偶然」にまつわるエピソードを、世の中の幅広い範囲にわたって歴史的に深く洞察した良書です。特に歴史的なエピソードには興味深いものが多く、カルダーノの半生は注目されます。  そもそも、「確率論」や「統計学」は、古代ギリシ .....