全く信用できない中国のGDP統計! 2021年もありえない数字を並べまくる!

全く信用できない中国のGDP統計! 2021年もありえない数字を並べまくる!

中国の2021年のGDPの速報値が発表され、GDP成長率は8.1%に達したことになっている。だが、これを文字通り受け止めてはいけないのは今回も同じである。

深刻な電力不足があり、度重なるロックダウンがあっても、GDPは8.1%も成長したと主張しているのである。すごい国である。

恒大集団に代表される不動産危機が訪れる中でも、国家統計局の数字では不動産セクターは前年比5.2%の成長を、建設業も前年比2.1%の成長を果たしている。こんなことがありうるのだろうか。

2021年の前半だけで中国の飲食店は35.1万社が閉店したことからもわかるように、今中国の実店舗経営は大変な苦境に陥っている。

鄭州市のある火鍋料理店は、お店の入口のガラス戸に「私たちの辛い歴史(辛酸史)」という、開業から現在に至るまでの厳しい状況についての箇条書きの説明を掲載した。

このお店は2021年6月10日にリニューアルして7月18日に試験営業を開始したが、7月20日に洪水が襲って閉店を余儀なくされた。水が引いて店内清掃を終えて7月26日に再開したものの、8月1日にコロナの感染拡大によって再び閉店させられた。営業再開できたのは9月3日のことだったが、9月中はコロナの影響により営業が制限された。10月は頑張ったが、11月1日に再びコロナの影響により営業が制限された。12月は頑張ったが、2022年1月3日に鄭州で新たなコロナの流行が発生し、再び閉鎖に追い込まれた。半年の間に洪水1回、コロナによる営業制限が3回であり、まともに営業できたのは2ヶ月のみだということになる。

洪水は一部の都市だけ襲った例外だとしても、鄭州市で行われたようなロックダウン処置は中国の都市では何度も引き起こされている。それなのに、中国の卸売および小売業はこの1年間で年率11.3%で成長したことになっているのである。

土地使用権の売却収入がなくなった地方政府は財政状況が厳しくなり、公務員の給料を2割〜4割削減する動きが広がり、財政的に最も豊かとされる上海でも給与削減が行われた。学習塾禁止令で1000万人の失業者が生まれたとも言われている。中国ではロックダウンしても先進国のような営業補償はない。出勤停止にさせられてもその分の給与が支払われるわけでもない。こんな中で国民に11.3%も消費支出を伸ばせるような購買力があるのだろうか。

宿泊とケータリングについても、14.5%の高い経済成長をしたことになっている。だがやはり、2021年の前半だけで、宿泊事業は9.6万社が経営許可書を政府に返却したほどの苦境に陥っている。コロナで旅行が制限されているのだから当然である。

ウーバー型の事業を展開している滴滴出行(ディディ)の2021年7~9月期の決算は75億元(約1350億円)の大損失を計上した。前年同期の1700万元(約3億円)の赤字から大幅に拡大している。売上でも前年同期より1.67%減少した。食品デリバリー大手の美団(メイトゥアン)の2021年7~9月期の決算も55億3000万元(1000億円)の赤字である。前年同期は20億5000万元の黒字だったから、一転して大赤字に転落した。

コロナによる巣ごもり需要からケータリング事業の売上は確かに大きく拡大していて、美団のこの期の売上は前年同期比で37.9%も増えているのは確かだ。だが、美団の売上は年間でも2000億元には達しておらず、生み出している付加価値額は決して多くない。つまりこの分野のGDPの構成要素の1兆7853億元のごく一部を占めるに過ぎないと見るべきである。このことから見ても、この分野で14.5%の高い経済成長をしていることなどおよそ考えられない。

今年の中国はIT業界に対する逆風が吹いたことでも知られる。中国当局が新作ビデオゲームを承認せず、その余波で2021年7月以降に中国のゲーム関連企業1万4000社が閉鎖したことが報じられた。こうした流れを受けて、動画配信大手の愛奇芸(アイチーイー)は従業員の20%(一説には40%との話もある)を解雇するとし、TikTokの親会社である字節跳動(バイトダンス)は部門によって30%から70%を削減すると発表した。中国のGoogleと呼ばれる百度(バイドゥ)ではゲーム分野のほぼ全員が解雇され、ライブ放送事業でも90%の人員削減がされるなどの大規模なリストラに踏み切った。IT業界全体がこんな状態であるにも関わらず、情報サービス分野はこの1年で17.2%の成長を見せたことになっているのである。

こうした数字を見ていけば、中国がまたもや当てにならない統計を発表してきたことが明確に理解できるであろう。

 
★本レポートは朝香豊氏のブログ(https://nippon-saikou.com/6597)から転載いたしました。

朝香 豊(あさか ゆたか)
1964年、愛知県出身。私立東海中学、東海高校を経て、早稲田大学法学部卒。
日本のバブル崩壊とサブプライム危機・リーマンショックを事前に予測、的中させた。
現在は世界に誇れる日本を後の世代に引き渡すために、日本再興計画を立案する「日本再興プランナー」として活動。
日本国内であまり紹介されていないニュースの紹介&分析で評価の高いブログ・「日本再興ニュース」( https://nippon-saikou.com )の運営を中心に、各種SNSからも情報発信を行っている。
近著に『左翼を心の底から懺悔させる本』(取り扱いはアマゾンのみ)。
それでも習近平が中国経済を崩壊させる (WAC BUNKO 334) 新書(https://www.amazon.co.jp/dp/4898318347/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_EHE0HDC426590NKTX59H)

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